@article{oai:kyukan.repo.nii.ac.jp:00000333, author = {高, 継芬}, issue = {1}, journal = {九州看護福祉大学紀要, The journal of Kyushu University of Nursing and Social Welfare}, month = {Mar}, note = {110009889141, 夏目漱石(以下漱石)は数多くの名作を生み出し、近代作家として頂点を極めた明治の文豪である。英国には約2年間留学したが、英国になじめなかったことで、その留学体験は苦渋に満ちたものであった。しかし彼はイギリスの留学から帰国後、『文学論』という大作を書き上げた。彼の小説家としての人生には、英国での留学体験が決定的な影響を与えている。  漱石が留学に行ったのは1900年(明治33年)10月28日である。日本は秋の季節ではあるが、ロンドンは既に冬に入り始めた寒い季節である。漱石は暖かい場所、そして自然が好きだった、そのことが冬の寒さの厳しい英国を好きになれなかった原因として挙げられるが、本稿は「永日小品」の中の「下宿」「過去の匂ひ」「霧」「昔」という留学中のロンドンに対してのイメージを題材にした四つの作品を分析し、漱石が英国に「寒い」、「暗い」、「寂しい」というイメージを抱いた理由は、漱石は「下宿」で出会った主人公である「主婦」と、生まれ育った環境面での共鳴によりトラウマとなった辛い幼少期が思い出され、英国留学における負の要素が一段と増したためであることを検討する。その結果、漱石は英国に気候面の暖かさだけではなく家庭的な温かさを求めていたことが作品から読み取られた。}, pages = {45--56}, title = {夏目漱石の英国留学における負の要素 : 「下宿」「過去の匂い」と「霧」「昔」を通して}, volume = {15}, year = {2015} }