@article{oai:kyukan.repo.nii.ac.jp:00000058, author = {田口, 太郎}, issue = {1}, journal = {九州看護福祉大学紀要, The Journal of Kyushu University of Nursing and Social Welfare}, month = {Mar}, note = {110008916991, 日本では災害発生初期の医療支援活動として鍼灸を導入するケースはほとんどない。筆者は平成23年3月11日に発生した東日本大震災において、発生2週間後に福島県郡山市・いわき市の二か所で鍼灸の医療ボランティア活動を行った。発災直後から、各地災害ボランティアセンターや医療機関支援、NGO・NPO支援の情報収集を行い、活動先を決定した。ガソリンが潤沢で給油制限が行われていない新潟経由のルート(北陸道→磐越道)を選択し、活動先まで向かった。活動中はすべて車中での寝泊まりであった。郡山市のビッグパレットふくしまには約2,200人の避難者が飽和状態で生活をしており、施設内に臨時診療所こそ開設されていたが、食事を含めて基本的な生活が送れていない状態であった。いわき市の江名中学校には95人の避難者が生活をしていたが、電気・水道等のライフラインが復旧しておらず、過酷な毎日を強いられていた。物資の配給も乏しく、必要なものは校長がかき集めている状態であった。郡山市では11人、いわき市では14人に対して鍼灸ボランティア治療を行った。主訴は頸部痛・腰痛・下肢痛/痺れ・膝痛・頭痛等、痛みに関するものが多かったが、副訴、副々訴を含めると、不眠・便秘・夜間頻尿・動悸・めまい・耳鳴・食欲不振・吐き気・眼のかすみ・頬の痙攣等、多岐にわたっていた。鍼灸には、①適応が広い ②必要な機器や装備が少ない ③医薬品を使用しない ④少人数での活動が可能 ⑤コストが安い ⑥副作用が少ない ⑦触れる施術であるなどのメリットがあり、今回のボランティア活動を通じて、災害初期から医療支援に導入できる可能性を感じた。他医療職との連携や、災害時に対応できる人材の育成が課題であるが、鍼灸の適応と禁忌を明確に示すことができれば、医療派遣チームにおいても一定の役割を果たし、活動に貢献できると考えられる。}, pages = {5--12}, title = {震災初期における鍼灸医療の役割 (<特集>東日本大震災 〜被災地における支援活動の体験〜)}, volume = {12}, year = {2012} }